なら学研究会

奈良女子大学なら学研究センターのワーキンググループ「なら学研究会」の活動報告。奈良の研究史・研究者の回顧・再評価をおこなっています。

臨時打ち合わせと普光院見学

【打ち合わせ】
  • 日時 2016年8月27日(土)、14時~
  • 場所 奈良女子大学文学部N棟 N339教室
  • 参加 4名(山上・岩坂・寺岡・磯部)

事前に澤田四郎作研究のための基礎文献を読んでおいての打ち合わせ。

上記が提示しているフレームについて、澤田文庫や澤田家文書などをふまえた具体的検証がなら学研究会の課題であることを確認しました。戦後、柳田国男奈良女子大学で講演していることに驚き。学内に資料があるかしら。

その後、なら学研究会のテーマと報告者について確認。澤田や水木直箭、笹谷良造らを追っていけば柳田や折口につながっていくのは必然で、大きな山ではありますが、とても興味深い問題ですね。

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【見学】

研究会後、みなで普光院へ。ここには奈良一刀彫りの名人と称された森川杜園の墓や阪田購文堂の碑があります。

購文堂は明治初期に奈良で印刷や書籍を商っていた業者で、奈良の近代史においては注目しておかねばならないもののひとりです。

下図、手前が杜園の墓で、むこうにあるのが購文堂の碑。経年で彫りが浅くなり、石も崩れていて、重要な文面はほとんど読めず。。。

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*1:佐藤・岩井論考ともに『柳田国男研究論集』6号(柳田国男の会、2008.6)所載。佐藤論考は同氏『柳田国男の歴史社会学―続・読書空間の近代―』(せりか書房、2015)にも掲載。出版史的にも興味深い著書です。

澤田家訪問調査

【調査】

澤田四郎作氏のご遺族宅にうかがい、澤田家所蔵の書籍や資料を調査しました。

澤田四郎作氏旧蔵書籍・資料の多くは大阪大谷大学の澤田文庫に、柳田國男関係の資料や書簡は遠野市立博物館に収められていますが、澤田家ご所蔵の資料も貴重なものばかり。とりわけ稿本類が充実しており、澤田四郎作研究必須の資料となりそうです。

本研究会のプロジェクトの趣旨にもご理解くださり、書籍や資料を拝借。業者さんにお願いして撮影することになりました。

これまでに澤田家には数度訪問していますが、毎度おいしい手作りのケーキをご馳走に、、、。ご遺族(四郎作氏のご子息のご夫人)が奈良のご出身ということもあって、話もつきない調査となりました。

ありがとうございました。

【参加者等】
  • 日時 2016年7月25日(月)、15時~
  • 場所 澤田家
  • 参加 4名(業者1名を含む) 

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学内プロジェクト経費に採用されました

平成28年度の奈良女子大学研究推進プロジェクト経費に採用されました。

【研究課題】

   郷土史研究者の人的ネットワーク解明のための基礎研究

        ―奈良県出身・澤田四郎作の旧蔵史料の調査と分析―

 

【研究者】

【14】岡本彰夫:大和古物蒐集覚(続々)

第14回 なら学研究会

第12回・13回にひきつづいて岡本先生による大和古物のご講演で、今回のテーマは「赤膚焼」。フリーペーパー「やまとびと」連載の「やまとのこころ」をもとに、赤膚焼の魅力と職人についてお話いただきました。

赤膚焼といえば奈良絵がまっさきに思い浮かびますが、それは後年になってからのことなのだそうです。では、そもそもの赤膚焼とはどのようなものだったのか、なにに用いられていたのか、他の焼物とくらべて何が"特徴"なのか。焼物の真贋も含め、今回も濃いお話でした。

講演

【講師】岡本彰夫(神主、奈良県立大学客員教授、宇賀志屋文庫)

【演題】大和古物蒐集覚(続々)

会場等

【日時】2016年6月26日(日曜)、14時~

【会場】奈良女子大学 N330教室(文学系N棟)

【参加】9名

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【13】岡本彰夫:大和古物蒐集覚(続)

第13回 なら学研究会

第12回にひきつづき、岡本先生に大和古物についてお話いただきました。古物それじたいの魅力や真贋のお話のみならず、その背後にひろがる人脈・知のネットワークは、ずばり「なら学研究会」のテーマそのものでした。前回今回の正続につづき、次回もゾクゾク(続々)するような濃いお話になりそうです。

講演

【講師】岡本彰夫(神主、奈良県立大学客員教授、宇賀志屋文庫)

【演題】大和古物蒐集覚(続)

会場等

【日時】2016年5月29日(日曜)、14時~

【会場】奈良女子大学 N339教室(文学系N棟)

【参加】9名

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【12】岡本彰夫:大和古物蒐集覚

第12回 なら学研究会

奈良大和には美術・工芸の匠が多数いる一方で、その活動や作品が注目を浴びてこなかった/浴びなくなっていったのも少なくありません。こうした大和の古物や人に一貫して光をあててこられた岡本先生をお迎えし、それら人物や作品との出会い・蒐集について振りかえっていただくかたちでお話いただきました。

講演

【講師】岡本彰夫(神主、奈良県立大学客員教授、宇賀志屋文庫)

【演題】大和古物蒐集覚

会場等

【日時】2016年4月24日(日曜)、14時~

【会場】奈良女子大学 N333教室(文学系N棟)

【参加】10名

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大阪大谷大学図書館「澤田文庫」調査

調査

大阪大谷大学図書館が所蔵する「澤田文庫」の調査をおこないました。近畿の民俗研究に大きく貢献した澤田四郎作の旧蔵書・資料類を収めた同文庫には、貴重な資料がたくさん含まれています。はじめて見るような雑誌や新聞もあり、充実した調査になりました。

調査・閲覧を許可いただき、また蔵書整理で多忙のなかご対応いただいた大阪大谷大学図書館の皆さまに感謝申し上げます。

参加者等

【日時】2016年3月10日(木)、13時~

【場所】大阪大谷大学図書館

【参加】5名(含業者1名) 

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