調査
プロジェクト経費での資料撮影でお世話になっている小林写真工業さんにお邪魔し、澤田家借出史料の書誌調査と、経費撮影以外の資料についての撮影をおこなってきました。
専門業者の機材を借りての撮影という貴重な体験。できあがりもコンデジとは違い、はっきりくっきりです。
土曜日で、しかも業務多忙のなかご協力いただいた小林写真さんに感謝申し上げます。
参加者等
【日時】2016年9月10日(土)、9時~
【場所】小林写真工業
【参加】4名(磯部・岩坂・寺岡・山上)
事前に澤田四郎作研究のための基礎文献を読んでおいての打ち合わせ。
上記が提示しているフレームについて、澤田文庫や澤田家文書などをふまえた具体的検証がなら学研究会の課題であることを確認しました。戦後、柳田国男が奈良女子大学で講演していることに驚き。学内に資料があるかしら。
その後、なら学研究会のテーマと報告者について確認。澤田や水木直箭、笹谷良造らを追っていけば柳田や折口につながっていくのは必然で、大きな山ではありますが、とても興味深い問題ですね。
研究会後、みなで普光院へ。ここには奈良一刀彫りの名人と称された森川杜園の墓や阪田購文堂の碑があります。
購文堂は明治初期に奈良で印刷や書籍を商っていた業者で、奈良の近代史においては注目しておかねばならないもののひとりです。
下図、手前が杜園の墓で、むこうにあるのが購文堂の碑。経年で彫りが浅くなり、石も崩れていて、重要な文面はほとんど読めず。。。
澤田四郎作氏のご遺族宅にうかがい、澤田家所蔵の書籍や資料を調査しました。
澤田四郎作氏旧蔵書籍・資料の多くは大阪大谷大学の澤田文庫に、柳田國男関係の資料や書簡は遠野市立博物館に収められていますが、澤田家ご所蔵の資料も貴重なものばかり。とりわけ稿本類が充実しており、澤田四郎作研究必須の資料となりそうです。
本研究会のプロジェクトの趣旨にもご理解くださり、書籍や資料を拝借。業者さんにお願いして撮影することになりました。
これまでに澤田家には数度訪問していますが、毎度おいしい手作りのケーキをご馳走に、、、。ご遺族(四郎作氏のご子息のご夫人)が奈良のご出身ということもあって、話もつきない調査となりました。
ありがとうございました。
第12回・13回にひきつづいて岡本先生による大和古物のご講演で、今回のテーマは「赤膚焼」。フリーペーパー「やまとびと」連載の「やまとのこころ」をもとに、赤膚焼の魅力と職人についてお話いただきました。
赤膚焼といえば奈良絵がまっさきに思い浮かびますが、それは後年になってからのことなのだそうです。では、そもそもの赤膚焼とはどのようなものだったのか、なにに用いられていたのか、他の焼物とくらべて何が"特徴"なのか。焼物の真贋も含め、今回も濃いお話でした。
【講師】岡本彰夫(神主、奈良県立大学客員教授、宇賀志屋文庫)
【演題】大和古物蒐集覚(続々)
【日時】2016年6月26日(日曜)、14時~
【会場】奈良女子大学 N330教室(文学系N棟)
【参加】9名