桑名市立中央図書館堀田文庫所蔵本による。
堀田文庫は桑名市の民俗学者堀田吉雄氏の旧蔵書。詳細は以下を参照。
体裁
A5版、仮製本。本文はガリ版。
表紙、飾り枠内に「安政五戊午年/晴雨日記調/陞リ 道中意藻屑/不許他見日長独楽」。
後ろ表紙見返しに近畿民俗学会連絡先貼付(封筒を切ったものと思しく、堀田の手によるものか)。
同所に堀田吉雄の文庫印「葦茅文庫」(無枠黒印)押捺。
もくじ
序文 ・・・・・・ (1)ウラ白
口絵写真 ・・・・・・ (1)ウラ白
内扉
本文 ・・・・・・ (2)〜(83)二段
後記 ・・・・・・ (84)
※口絵写真は五倍子文庫(澤田四郎作)蔵の同書原本表紙
序文
謹んで新春の喜びを申し上げます
昭和四十二年正月十日
この小冊子は終戦後、シベリヤより復員し、書物整理しつゝあるとき、土蔵の隅よりみつけて読み耽り筆写せしもの。滋賀県高島郡舟木生れの杉本万介といふ商家の番頭が、山梨(「長野」を青ペン訂正)県花わ新店より近江の本店へ移帰の道中日記なり。爾来暇をみては註を書きつゞけ来りたるも、雑事多忙のため、その完成の見通しつかず。いたづらに年老い来りて心もとなし。
よりて、原本を筆写したまゝを印刷して、先輩、友人達に贈り、学問のために利用して戴きたくと思ひ、座右にお送りいたす次第です。
五倍子記
※末尾に「正誤表調整中」(青ペン記入)
後記
昭和二十三年十月三十一日筆写完了、判読しがたき部は水木直箭君によつて補はれしものを浄書す
昭和二十三年十二月六日ひる